きらいな仕事ではない。
つまらない仕事でもない。
決してやりがいのない仕事でもない。
だけど・・・「それは貴方の好きな仕事なの?」と、聞かれたら答えにつまる。
ただ日々の暮らしや家族との生活を守るためには、今の仕事が無難だろう・・・とは思っている。。
ああ、子供の頃に戻りたい・・・
そんな思いがふと頭をよぎる。
いま思えば純粋に好きなことができた子供時代。
なぜ子供の頃は好きなことができたのだろうか?
自分の居場所があって衣食住にも困らないという安心感。
そこに自由な時間が加わり子供の頃は純粋に好きなことができたのだろう。
つまり子供の頃は大人に守られ、好きなことができる環境が整っていたのだ。
好きなことをして
生きてゆける環境とは?
子供の頃、ぼくたちは好きなことをやって生きていた。
しかし、様々な事情により、その期間が長かった人も短かった人もいるということは理解している。ただ程度の差こそあれ、ここでは子供の頃は好きなことをしやすい環境であったということを前提に話を進めていく。
その好きなことがしやすい環境とは・・・
・衣食住に困らないこと
・自由な時間があること
・自分の居場所があること
ここでは以上3つの要素にフォーカスしてみる。
子供時代、親や先生や周りの大人が用意してくれた3つ要素を自ら作り出すことができれば、大人になっても好きなことをして、望めば好きなことを仕事にして、生きていくことができると思うのである。
欲望を厳選して
衣食住を早々に満たす
衣食住が満たされない状態で他のことを考えることはできない。
その根源的な欲求を満たさなくては「好きなこと」など考える余裕もない。だから衣食住の欲望は厳選し、早々に満たしてしまえばいいのである。
ただ、その衣食住を満たすためにはお金が必要だ。
もちろん物々交換や贈り物などで、金銭的な支出を伴なわない場合もあるが、服や食料・家を借りたり買ったりするのには、お金が必要というのは一般的な考え方だろう。
大富豪であれば別なのかもしれないが、ぼくも含め多くの人にとって「欲しい!!」という欲求に任せお金を使っていては、いくらお金があっても足りない。それは例え収入が増えて使える金額が多くなったとしても買えない物もあるし、なんでもかんでも「欲しい!!」と思っていたら、いくら収入が増えても足りない。
つまり物を買うことで満たす欲求はキリがないのだ。
例えば、ただ豪華な家に住みたいという欲求があり1億円の豪邸に住んだとしても、隣に10億円の超豪邸があれば、その欲求が満たされることはないだろう。
だったら自分は「なぜ豪華な家に住みたいのか」と問いを立て、その欲求の内にある本当に欲しているものを知るために考え、厳選して満たしていくことで、衣食住という人間の根源的な欲求を、時間的にも金銭的にも早々に満たしていくことができるのではないだろうか。
だから欲求の本質を知ること。
自分が求めている本質的な欲求は何なのか?
ここでまた豪邸の話を例にすると、自分が豪邸に求めている本質的な欲求が景色の良い家だとすれば、景色が最高に良い中古物件を買ってリフォームして快適に住むことで、1億円の豪邸を買わなくても3,000万円の中古物件を買うことで、1億円の豪邸を買わなければ満たされないと思っていた欲求が満たされるかもしれない。
何故なら、それは自分が本当に欲しているものを知り、満たすことができたからなのだ。
欲求は厳選することで、それを満たすために必要なお金も時間もスリム化することができるのだ。
自由な時間を作るために
稼いだお金に働いてもらう
6年前、会社を立ち上げた目的は自分の身を解放することだった。
そのために毎月の生活費や会社運営費を出来るだけ少ない時間で稼ぐことが当面の目標であり、そこでぼくがとった行動は2つのビジネスを組み合わせることであった。
1つ目は不動産仲介業、不動産を買う人と売る人、借りたい人と貸したい人のマッチングである。これは自分の働く時間を切り売りすることになるが、原価は安く金銭的なリスクも低い。そして不動産という単価の大きなものを扱うので報酬も高いビジネスであった。
2つ目は不動産賃貸業、つまり大家さんになることである。不動産仲介業で稼いだお金を頭金にして銀行融資を受けて不動産を買い賃貸に出す。ただ不動産という高額な現物資産を仕入れることになるので、それなりにリスクを伴う。しかし、そのリスクを許容できる不動産を買って賃貸に出すことができれば、日々の運営で自分の時間を使うことは殆んど無い。1戸ずつ家賃として受け取る純粋な報酬は低くても、それが束になることで確実に自分の身を解放してくれるのだ。
単価が高くリスクも低いが自分の時間を切り売りする不動産仲介業。
単価が低くリスクは高いが自分の時間を使わない不動産賃貸業。
この2つのビジネスを組み合わせ、資金を回し運営していくことで、単価は低いが自分の時間を使わない不動産賃貸業の幹を太くしていくことができた。
その結果、自分の時間を切り売りする不動産賃貸業にも資金を投じて、外注化や省略化など効率化を進め、自分が切り売りする時間を少なくしながら事業を成長させていくことができたのだ。
つまり自由な時間を作るために、自分で稼ぎ出したお金にも働いてもらうのだ。
自分で稼いだお金の一部をお金を生み出す資産に投資する。ぼくの場合は、それが不動産だった。不動産ビジネスで稼いだお金で、不動産を買い、家賃収入を得る。その家賃収入で、また不動産を買ったり、不動産ビジネスを効率化していくことで、自由な時間を作ることができた。
自由な時間を作るためには、自分で稼いだお金の一部を投資して、お金にも働いてもらうことが必要なのだ。
ただし、そのお金を投資する対象は、十分に勉強してから取り組むべきである。今の時代、書店でもネットでもお金を稼ぐための情報は溢れている。
自分の目的は何だろうか?
それを見失わなければ必ず自分にピッタリな方法が見えてくる。
しっかり勉強してからお金を扱えば、お金は心強い味方となる。しかし、生半可な気持ちで扱えば、お金はヘソを曲げ逃げていくのである。
自分の居場所は
心を分かち合える関係の中に
欲望を厳選して衣食住を早々に満たすことでシンプルな生活になった。
お金が働いてくれる仕組みを作り自由な時間を作ることもできた。
すべてが完璧とはいかないけれど、好きなことができる環境は整った。だけど外的な環境が整っているだけでは、人は前に進み続けることはできない。
人が前に進み続けるためには、心が必要なのだ。
それは家族であったり、恋人であったり、友人であったり、いつもお世話になっている方々であったり、どこにも属さないけれど自分と心を通わせてくれる人であったり、自分の有りのままを受け入れてくれる「人の心」が必要なのだ。
その心の源泉は、自分が愛されているとか、大切にされているとか、受け入れてくれているとか、そういう感情を抱かせてもらえる人たちと、付き合いを深めてゆく中で湧き出してくるものである。
欲望を厳選して衣食住を満たす作業も、お金が働いてくれる仕組みを作る作業も、やむなく一人でやらざるを得ないこともある。だけど人は一人で生きてはいけない。
どんな自分であったとしても、先ずは自分の心を開示していくことで、相手との距離は少しずつ縮まっていく。自分の心をさらけ出すことは恐ろしいことかもしれないが、だからといって表面的な付き合いばかり増えたところで、心が満たされることはない。
人は心を分かち合えることで安心する。
誰かと心を分かち合えたことで「あっ、こんな自分でもいいんだな」となんだか自信が持てるのだ。だから身近な人、もしくは自分が話したいと思う人に自分のことを話してみる。そうすることで行動している自分、行動しようとしている自分に、勇気とパワーが湧いてくるのである。
そんな心を分かち合える居場所があることで、人は自信を持って前に進んでいくことができるのである。
結局・・・大人になっても
好きなことは出来るのか??
・衣食住に対しての欲望を厳選し、自分にとって本質的な欲求を早々に満たしてしまうことで、時間的にも金銭的にも余裕が生まれ「好きなこと」にフォーカスできる状態が生まれる。
・お金の扱い方を学び、自分で稼いだお金の一部を投資して、お金に働いてもらう仕組みを作る。自分以外の働き手が増えることにより金銭的な余裕ができ、自らの切り売りしていた時間を節約するためにお金を使うこともできる。そして単純に時間の切り売りをやめることもできる。お金に働いてもらう仕組みを作ることで時間的も金銭的にも自分にとってベストな自由を選択することができる。
・外的な環境を整備しただけでは、人は前に進み続けることはできない。人が前に進み続けるためには、自分を受け入れてくれる「人の心」が必要なのだ。子供時代、それは親であり先生であり、周りにいた大人たちであった。大人になったいま、心を分かち合える人と巡り会い、深い関係を続けていられることは、自分が前に進み続けるための「心の源」なのである。
好きなことができる環境を整え
前に進み続けることができれば
大人になっても好きなことはできる!
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