TIME IS LIFE

撮ること・書くこと・歩くこと

他人基準ではなく、自分基準で!

社会にある欲望は伝染する。

その欲望に感染することにより、ぼくたちは他人の欲望を満たすために多くの時間を使っている。人は社会的な生き物であるゆえ、その感染を防ぐことはできない。しかし、自分の中にある欲望が、他人の欲望か、自分の欲望か、見極めることで、他人の欲望から自分の時間を取り戻すことができるのです。

f:id:akira-wakasugi:20180822165731j:image他人の欲望は伝染する

 

子供の頃、学校で流行っていた『たまごっち』を買いました。

 

当時、『たまごっち』は社会的ブームでどこの店も品切れ状態、何件もの店を探し回り、やっとの思いで手に入れたときは本当に嬉しかった。しかし、2、3ヶ月もすると飽きてしまって…同じように学校でも『たまごっち』ブームは冷めていったのです。

 

そんな懐かしい記憶を辿っていくと、『たまごっち』が欲しいという欲望の源泉は、他人の欲望であったことに気づかされました。その欲望とは…「流行りについていきたい」「たまごっちを持てば人気者になれる」というように、本当に自分が『たまごっち』を欲していたわけではなく、「他人から注目を浴びたい」という他人の欲望が伝染し、求めていたのです。

 

そういった欲望の伝染は大人になると、さらに広がっていきます。

 

社会的な地位や名誉、ブランドやステータスといった「社会的成功」と言われるものの多くは、他人の欲望が社会に広く伝染してつくられた価値観、社会的な欲望に過ぎないのです。

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それは誰が求めているのか?

 

他人の欲望に自分が動かされているとき、それは大きなストレスとなる。本当は望んでいないことを、自分で自分に課しているのだから当然、心と行動の不一致は大きなストレスになるのです。

 

もし、あなたが今大きなストレスを感じているとしたら、他人の欲望に感染しているのかもしれません。ぼく自身、他人の欲望に感染して、自分が本当は何を求めているのか分からなくなったことがあります。

 

起業したての頃は、お金を稼いで会社を成功させることが家族の幸せに直結すると考えていました。しかし、お金を稼げば稼ぐほど仕事は忙しくなり、家族と過ごす時間はおろか、会社設立の年に生まれた長女の成長もずいぶんと見逃してしまいました。

 

そんな自分が長女と初めて二人きりで近所の公園で遊べたのは、長女が3歳になる頃。ふだん何も言わない妻の口から、「もっと娘と遊んであげてほしい」という言葉を聞いた時、これまで自分が求めてきた「社会的成功」が他人の欲望であったことに気づかされました。

f:id:akira-wakasugi:20180822170547j:image欲望の源泉を見極める

 

人が社会的な生き物である以上、欲望の伝染を防ぐことはできません。しかし、欲望の源泉が「自分発」なのか「他人発」なのか、見極めることはできます。

 

たとえば、「自分が幸せを感じること」よりも「他人から幸せそうに見えるか」や「他人の期待を満たすこと」ばかり考えるようになっていたら、他人の欲望に感染している可能性が高いといえるでしょう。

 

つまり判断基準が自分ではなく、他人になっているのです。

 

こういった他人基準の欲望は手に入れてもすぐに飽きてしまいます。それは子供の頃やっとの思いで買った『たまごっち』などの流行りものに代表されるように、多くの人が他人の欲望を求め、手に入れ、すぐに飽きてしまうことの繰り返しで流行は繰り返され、社会的な欲望として膨れ上がっていくのです。

 

そう考えていくと、飽きずにコツコツやっていることは、まさに自分基準、自分の欲望のあらわれといえるでしょう。

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他人基準ではなく、自分基準で生きるために

 

本当に欲していれば、手に入れてもすぐに飽きることはありません。

もっと上手くなりたいと思ったり、純粋に向上心が持てるものはコツコツと続けられます。その活動自体を楽しめれば、いつも速度を上げて進む必要はなく、自分が楽しめる速度で歩いたり、走ったり、立ち止まったり、自分の好きなように進んでいけばいいのです。

 

そのためには先ず、ひと息ついてみること。

先に進むのは、ひと息ついて、スピードを落としてからでも遅くはない。

 

とにかく早くゴールを目指そうと、起業して3年、ほぼ週7労働を課していた自分に、ぼくは勇気を持って少しずつ働く時間を減らすことを命じました。少しずつ、少しずつスピードを落として、今は週3労働でやっています。

 

「よく週3労働でやっていけますね」と言われますが、週3日しか働かないように自分で制限しているのです。その中で最大の成果を出せるよう考え行動して、会社も家計もやりくりしています。働く日数を増やせばお金をもっと稼げるかもしれませんが、いまの自分と家族にとってはこの週3日働くスタイルがちょうどいいのです。

 

会社の規模や社会的地位で成功をはかれば、起業して8年どんどん後続に追い抜かれてきました。しかし、ぼくは速度を落としたことで、家族と過ごす時間を増やせたり、自分が無邪気に打ち込める写真で個展を開いたり、こうして文章を書く時間を持てることを心から嬉しく、大切に思っています。

 

それは他人から見たら全く価値のない時間かもしれません。

 

だけど、それでいいんです。

 

ぼくはいま、自分基準の速度で進んでいるのですから。

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⭐︎今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

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