最近、iPhone写真家としての活動が増えてきた。
アパレルや飲食関係・スポーツジムや個人宅などに、ぼくが撮影した写真を飾っていただいている。
そんなリアルな活動が増えていくことで、新たに出会う人も増え、初対面の方々と名刺交換をする機会も多くなった。ぼくの名刺には「iPhone写真家」という肩書きが入っている。そこで初めて会う人や会って間もない人によく聞かれることがある。
iPhone写真家だけで食べているんですか?
どうやって生活しているんですか?
これで稼いでいるんですか?
それはつまり、「iPhone写真家は、どのようにして食べているのか?」ということである。
先ずは、何かのスペシャリストになる
毎日好きなことをやって生きていたい。
すべての時間は自分の生きる目的に沿って使いたい。
家庭も大切だし、仕事も大切だし、友達も大切にして生きたい。
いつも、そう思っている。
ぼく自身30代半ばで、妻と娘ふたりの4人家族。
一家の大黒柱として、家庭に仕事にやるべきことは沢山ある。
だけど、自分のやりたいことを実現させるために行動しつづけてきた結果、iPhone写真家として個展やイベントの開催、起業家としての会社経営、それら実体験から得た学びを書き記すブログ執筆など、いまは複数の分野で活動することができている。
それは一見すると、あれもこれもやっている人、に見えるかもしれない。
しかし、自分は完全に1点集中型で、昔からスペシャリストに憧れる人間であった。そのスペシャリストになるためには、それに費やす時間を増やし、行動の質を上げ、腕を磨いていく必要がある。だから、複数のことを同時に進めるのではなく、1つのことに的を絞る1点集中型スタイルをとってきた。
今でこそ複数の分野で活動をしているが、その根底には1点集中型スタイルで築き上げてきたスペシャリストとしての側面がある。ただ誤解のないように説明をすると、社会人となり数年間同じ職で働いている人は、既に何かのスペシャリストなのだ。自分がよく知っている分野、得意な分野については、その分野に関わっていない人より知識も技術もある。つまりプロとして仕事を提供している人は皆スペシャリストなのだ。
将来的に複数の分野で活動をしていくのだとしても、先ずは何かのスペシャリストになり「この仕事なら食っていける」という自信を持つことが、その先の行動を後押ししてくれるのである。
1円にもならない仕事は
仕事とは呼べないのだろうか?
iPhone写真家は、どのようにして食べているのか?
そこには種も仕掛けもない、iPhone写真家は現在・・・
不動産でメシを食っています。
まったく夢のない話で申し訳ないのですが・・・
これが現実なのです。
不動産の仕事は会社員として2年、起業して7年続けてきた自分がプロとして提供できる仕事。これが自分にとって「この仕事なら食っていける」という自信となっているスペシャリストの側面である。
不動産の仕事について簡単に説明すると、不動産の仲介で得た資金を種銭として銀行から融資を引き、不動産を買って人に貸し出す仕事をしている。そのスペシャリストである自分に、iPhone写真家「若杉アキラ」のパトロンとなってもらい活動を続けているわけである。
では、iPhone写真家としては食べていけないのか?
そもそもiPhone写真家は仕事ではなく趣味なのか?
今のところ、個展をやるのに数十万円かかって、作品が売れるのは数万円。
つまり赤字である。この1円の利益もない仕事は仕事とは呼べないのだろうか?
それはやはり趣味なのではないか?
そんな声も聞こえてきそうなので、ご説明しますね。
iPhone写真家としての活動は、
趣味なのか?
仕事なのか?
断言できます。
ぼくにとってiPhone写真家としての活動は仕事です。
自分の中には趣味という分野が存在しないので、好きになったことは自然と仕事として捉えるようになっています。それは幼い頃から好きなことは仕事にした方が、たくさん遊べると考えてきたからです(遊ぶ=たくさん=仕事)。
そして現在、iPhone写真家としての活動時間は不動産の活動時間より圧倒的に多くなっています。それはブログ執筆にも言えることですが、先ずは時間を費やし、本気で取り組まないことには何事も上達しないと思っているからです。だから本気で取り組むiPhone写真家の活動は、ぼくにとっては仕事なのです。
ただ・・・1円にもならない仕事は仕事とは呼べないのではないだろうか、という疑問も残ります。
しかし、ぼくは「今はお金になっていない仕事も、仕事である」と思うのです。
それは会社を立ち上げた経験から身にしみて良くわかります。
今ここで初めて言いますが、起業1年目の決算は赤字でした。1年間仕事をして利益ナシということです。ただ、それは事業立ち上げの設備投資でお金がかかったり、新規の営業活動や広告宣伝に多くの時間や資金を投入したからでした。その1年目に蒔いた種は2年目以降少しずつ収穫時期を迎え、今でも継続的な黒字経営に繋がっています。
蒔いた種が芽を出すまでには時間が必要なのです。
つまり現在、1円にもならない仕事であっても、自分の中で仕事という意識を持ち、その仕事から何を得たいのかを考え、目標に向け具体的な行動を起こしている状態は、既に仕事であると言えるのです。
プロの仕事と好きな仕事を組み合わせ
パラレルキャリアを築いていく
好きな仕事で食べていきたい。
だけど、たった1つのことを仕事にしたいわけではない。
掘り出し物の不動産を見つけることは宝探しみたいで楽しいことだし、日々学びを書き記す作業も大好きな仕事なのだ。だから今のところ「iPhone写真家」と「不動産」と「書くこと」この3つの活動を自分の中では仕事として捉え取り組んでいる。
この「仕事として取り組む」というのは、自らの姿勢の問題であって、現時点でお金になっているかどうか、という話ではない。
しかし、現実問題としてお金にならない仕事を365日24時間やり続けるわけにはいかない。ぼくには妻と2人の娘がいるのだ。そこで自分がスペシャリストとして提供できるプロの仕事の出番である。
「この仕事なら食っていける」
そう自信を持って言えるプロの仕事を、自分の仕事ポートフォリオの中に加えるのだ。それも出来るだけ自分にとって好きな仕事、好きな分野、好きな部分を仕事にする。
ぼくの場合で説明すると、不動産の仕事は自分にとってのプロの仕事にあたるわけだが、その中で最も好きなことは不動産を買って人に貸し出す賃貸業である。この購入に値する不動産を探す作業が宝探しみたいで楽しいのだ。
だけど不動産の管理業務は苦手だし、リノベーションなどの再生分野にも積極的ではない。なにより資金もない状態で、いきなり賃貸業を始めることはできなかったので、賃貸の顧客目線に最も近い仲介業を選んで独立した。
仲介がめちゃめちゃ好き、というわけではないが不動産の分野で賃貸業の次に選ぶとしたら仲介がいいと思った。それに仲介を経験することで賃貸の顧客ニーズも学べると思ったのだ。そして何よりそれは、会社員時代、自分がプロとしてお客さんに提供していた仕事なのだ。
つまり1番好きなことではないけれど、自分がプロとして報酬を得ることができる分野で、なるべく好きなことを仕事にするということ。そういったプロの仕事と、純粋に自分の好きな仕事を組み合わせて、パラレルキャリアを築いていく。
だけど、好きな仕事にはなるべく多くの時間を使いたい。そのためにはプロの仕事に頑張ってもらわなければいけない。なるべく短時間で、自分にとって必要なお金を稼ぐ。より好きな仕事をやるために、好きな仕事をプロの仕事に育てていくために、そのためには練習が必要なのだ。
それも練習のための練習ではなく、本番の中で経験値を積む練習が自分をより成長させてくれる。その本番の舞台が、iPhone写真家の自分にとっては写真展なのです。
ここで、お知らせです!
11月20日から26日まで、銀座京橋の《ギャラリーくぼた別館》にて・・・
【TRANSITION-人生の転機の歩みかた展】を開催します!
この企画展の1階で、ぼくの写真展を行います。
その関連イベントとして、『iPhone写真家は、どのようにして食べているのか』ということについて、お話をさせていただくことになりました。文筆家の深井次郎さんから「好きなことで食べていく方法」を根掘り葉掘り聞きだされる予定になっています。いまからドキドキですw
ただ、机上の空論ではなく、超具体的に現実を切り開いていくための濃い時間にしたいと考えています。せっかくの少人数のイベントなので、皆でテーブルを囲み「好きなことで食べていくための作戦会議」の場にできればと思っています。
11月21日、好きなことで生きていく方に、お会いできることを楽しみにしています!
※申し込みは上記イベントページからお願いいたします!
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話し手:若杉アキラ(iPhone写真家 / 会社経営)
聞き手:深井次郎(文筆家 / ORDINARY発行人)
日時 2017年11月21日(火)19:00-20:00(開場18:45)
会場 GALLERY KUBOTA 別館 3階
定員 12名
費用 1000円(ワンドリンク付)
↑↑↑読者割あり半額★ORDINARYのフェイスブックページに「いいね!」をお願いします!
申込 上記イベントページに専用ファームが作られます。しばらくお待ちください。
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パラレル思考で解決する
好きな仕事をやり続ける方法
・先ずは何かの分野でスペシャリストになる。衣食住が脅かされている状態で、「好き」を考えることは難しい。プロとしてお金をいただける仕事で生活の基盤を固める。
・自分の提供できるスペシャリストの仕事に、好きだけど今はまだ未熟な仕事のパトロンとなってもらう。どんな仕事も最初は未熟であるが、時間を費やし、本気で取り組むことで上達し、プロの仕事に近づいていく。そのための時間をスペシャリストの仕事に稼いでもらう。
・そもそもプロの仕事が自分にとって最も好きな仕事であれば幸運なことだと思う。しかし、「それは違う」ということであれば、プロとしての仕事は自分にとって必要なお金を稼ぐことができ、それをできるだけ短時間で完了させることができて、自分にとってなるべく好きな仕事を選びたい。その仕事は限りなく、好きな仕事に近い、スペシャリストでありプロの仕事といえるのだ。
毎週水曜よる9時更新